3月は終わりの季節。卒業式も各地で行われている。
自分の卒業を思い返すと、式なんて退屈だなぁという気持ちでいた。知らないおじさんが同じような話を長々としているのを、欠伸がでないように気をつけるだけの時間。終わったあとの、みんなが写真を撮ったり、ダラダラと名残を惜しんでいる時間も好きじゃなかった。
小学校でクラスメイトが泣いているのを見て、ほとんどがこのまま地域の中学にあがるだけでまた一緒なのになんで泣くんだろう、と疑問だった。私は別の学校だけど、泣いてくれる子に対して、泣くほど仲良くなかったのに変なの、と感じながら眺めていた。
どうせまた会うのに。誰かと出会うことの尊さを知った今なら、そんなふうに思えていたことはとても贅沢だったなぁと想う。
