春の心持

柳の寒々とした枝が、緑色を纏うようになってきた。鳥の声やざわめきを運ぶ風も、音の乗り方がまろやかな気がする。冬には身を潜めていた虫たちも活動を始める頃。

慌ただしさと変わりゆく日々に心が落ち着かないときは、何の滞りも戸惑いもなくただ淡々と変化を受け入れる自然に戻るとき。